やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2021/05/04
特例措置により事前に休業等計画届を提出していない雇用調整助成金の収益計上時期

 新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、国を中心に事業者に対して様々な助成金の支給が行われています。法人がこの助成金を受け取った場合、いつの時点で収益計上するのかが税務上のポイントといえますが、助成金の性質等に応じて都度検討していかなければなりません。

 そこで今回は、国税庁から公表されている「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」より、新型コロナウイルス感染症に伴う特例措置により、事前の休業等計画届の提出は不要とされている雇用調整助成金の収益計上時期について、以下、ご紹介します。


(問7 法人が交付を受ける助成金等の収益計上時期の取扱い〔令和3年3月26日更新〕

[相談]

 当社では、新型コロナウイルス感染症等の影響に伴い、国や地方公共団体から助成金等の交付を受けました。この助成金等はいつの事業年度の収益の額として計上する必要がありますか。


[回答]

○ ご質問の助成金等の収益計上時期については、個別の助成金等の事実関係によって、次のとおり、様々な時期が考えられます。

【基本的な考え方】

○ 法人税の所得金額の計算上、ある収入の収益計上時期は、原則として、その収入すべき権利が確定した日の属する事業年度となります(法人税法22条2項、4項)。
 ご質問の助成金等については、国や地方公共団体により助成金等の交付が決定された日に、収入すべき権利が確定すると考えられますので、原則として、その助成金等の交付決定がされた日の属する事業年度の収益として計上することとなります。

【特定の経費を補填するもの】

○ ただし、その助成金等が、経費を補填するために法令の規定等に基づき交付されるものであり、あらかじめその交付を受けるために必要な手続(※1)をしている場合には、その経費が発生した事業年度中に助成金等の交付決定がされていないとしても、その経費と助成金等の収益が対応するように、その助成金等の収益計上時期はその経費が発生した日の属する事業年度として取り扱うこととしています(法人税基本通達2−1−42)。

※1 必要な手続とは、例えば、休業手当について雇用調整助成金を受けるための事前の休業等計画届の提出などが該当しますが、新型コロナウイルス感染症に伴う特例措置により、事前の休業等計画届の提出は不要とされています。その場合の雇用調整助成金の収益計上時期は、原則として、交付決定日の属する事業年度となります。
 ただし、事前の休業等計画届の提出が不要の場合であっても、交付申請を行っており、交付を受けることの確実性が認められ、経費が発生した日の属する事業年度に会計上も収益計上しているときには、税務上もその処理は認められると考えられます。

【固定資産の取得又は改良に充てるために交付を受ける国庫補助金等に係る圧縮記帳】

(略)


 上記のFAQでお分かりの通り、特例措置により、事前の休業等計画届が提出不要の場合は、原則、雇用調整助成金の交付決定日の属する事業年度の収益として計上することとなりますが、交付決定日が休業手当の発生年度の翌事業年度であった場合に、休業手当の発生年度内に交付申請済みであり、休業手当の発生年度に収益計上しているときは、交付の確実性が認められる限り、その処理は税務上問題ないようです。

 雇用調整助成金の交付申請を行っているが、決算期末までに交付決定を受けていない法人についての処理にご留意ください。


[参考]
国税庁「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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